第六章 アロマテラピーのメカニズム(1級)
第6章はアロマテラピーのメカニズムです。
嗅覚からの刺激は体のどこに伝達され、どういった影響を持つのか。
ここではアロマテラピーの人体への作用を学びます。
最もごちゃごちゃしてわかりづらい分野ですが、暗記量自体は多くないので整理して覚えましょう。
この章の要点
精油が嗅覚器から脳へ伝わる経路と皮膚に浸透して伝わる経路について、嗅覚のしくみ、大脳辺縁系と視床下部の働き、皮膚の構造を問う章です。まず、精油が心身に伝わる2つの経路(嗅覚器から脳へ伝わる経路と、皮膚に浸透して伝わる経路)を押さえましょう。次に、におい物質が嗅上皮の嗅細胞でとらえられて電気信号となり、嗅球から嗅皮質へ伝わり、その先が扁桃体から視床下部へ、前頭葉へ、海馬へという3つのルートに分かれる流れを確認します。そのうえで、「情動脳」とも呼ばれる大脳辺縁系と、その一部とされる視床下部の働き、嗅覚受容体の種類の数、表皮・真皮・皮下組織からなる皮膚の構造を整理すると、部位名や数値を入れ替えた選択肢を見分けやすくなります。
頻出論点
- におい物質が電気信号になるまで — におい物質は鼻の奥の嗅上皮にある嗅細胞でとらえられ、電気信号に変換されて嗅球へ伝わり、さらに嗅皮質へ送られるとされ、嗅覚受容体は嗅上皮の嗅細胞の嗅繊毛にあるとされます。におい物質は嗅球で電気信号に変換される、嗅覚受容体は嗅球にある、においのもとは分子の大きな化合物である(低分子化合物)、嗅覚の情報は視覚や聴覚の情報よりも遅く大脳辺縁系に届く(距離が短く仲介する神経も少ないため速く伝わる)といった記述は誤りとされる点が問われます。該当する問題: 第1回 第29問、第2回 第9問、第3回 第47問、第4回 第32問
- 嗅皮質から先の3つのルート — 嗅皮質から先の主なルートは3つで、扁桃体から視床下部へ伝わるルート、香りのイメージをつくる前頭葉へ伝わるルート、記憶に関わる海馬へ伝わるルートとされます。扁桃体は情動に関わる部位で、前頭葉では香りの情報と味覚などほかの感覚の情報が統合されるとされます。主なルートは扁桃体へ向かう1つだけである、嗅覚の情報は嗅皮質から海馬を通って視床下部へ伝わるといった記述は誤り(視床下部へは扁桃体から伝わる)とされる点が問われます。該当する問題: 第1回 第29問、第1回 第50問、第2回 第19問、第3回 第18問、第4回 第32問、第4回 第38問
- 大脳辺縁系と視床下部 — 大脳辺縁系は旧皮質・古皮質に当たり「情動脳」とも呼ばれ、扁桃体や海馬は大脳辺縁系にあるとされます。視床下部は大脳辺縁系の一部とされ、自律神経系・内分泌系・免疫系の3つのバランスを整えて、ホメオスタシスに関わるとされ、ホメオスタシスの例には、暑いときに汗をかいて体温を調節することや、血糖値が上がるとインスリンが分泌されて血糖値を下げることが挙げられています。「情動脳」とも呼ばれるのは大脳新皮質である、視床下部は大脳新皮質の一部とされる、視床下部は自律神経系にだけ作用するといった記述は誤りとされる点が問われます。該当する問題: 第1回 第50問、第2回 第9問、第2回 第19問、第3回 第18問、第3回 第47問、第4回 第25問、第4回 第32問、第4回 第38問
- 嗅覚受容体の種類と個人差 — 嗅覚受容体は、人が約400種類、犬が約800種類、アフリカゾウが約2,000種類とされ、同じにおいでも感じ方が違う理由の一つは、嗅覚受容体の遺伝子に個人差があることとされます。嗅繊毛にある嗅覚受容体は約40種類である、アフリカゾウの嗅覚受容体は人より少ない、におい受容体の遺伝子は全遺伝子の約30%を占める(約3%)といった記述は誤りとされる点が問われます。該当する問題: 第2回 第19問、第3回 第18問、第4回 第22問、第4回 第32問
- 皮膚の構造と精油の浸透 — 皮膚は外側から表皮、真皮、皮下組織の3層に分かれ、角質層は表皮の最上層にあってバリア機能があり、基底層は表皮の最下層の部分、皮脂膜は汗と皮脂が混ざってできたものとされます。精油の成分が角質層や皮脂膜を通過できるのは脂溶性で分子構造が小さいからとされ、真皮の線維芽細胞はコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を作るとされます。基底層を真皮の最も下層にある部分とする、真皮の厚さを約0.3mmとする(真皮は1〜4mmで、約0.3mmなのは表皮)、皮膚は外側から真皮、表皮、皮下組織の順に重なっている、精油を植物油で希釈して肌に塗ってもほとんど浸透しないといった記述は誤りとされる点が問われます。該当する問題: 第1回 第31問、第2回 第46問、第3回 第28問、第3回 第29問、第4回 第22問
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